M&B:W -プレイ日記05 開かれた前途③

開発:Taleworlds Entertainment 販売:サイバーフロント
機種:Windows XP/Vista/7(DirectX 9.0以上)
種別:アクションRPG(兼SLG) 定価:6,615円(税込)(特別価格版)
マウント&ブレード-ウォーバンド日本語版公式ページ
http://www.cyberfront.co.jp/title/mount_blade_warband/
チュートリアルが終了すると、いよいよ本番です。チュートリアルで得た部隊と資金で、果たしてプレイヤーは何者となるのでしょうか?
登場人物
主人公(プレイヤー)ダンディ


開かれた前途 その③
実力を高めるべくギルドの隊商護衛の依頼を受けたダンディは、途上で強盗団や略奪者達をプチプチ潰し、無事、スーノまで到着したのであった。
1257年3月27日 スーノ (スワディア王国)


「ダンナ、報酬金と盗賊から奪った…もとい奪還した物資、幾らになったんですか?」

「…313デナルだ」

「…たったそんだけ?」

「…たったそんだけだ」

「…まぁ、盗賊団なんて
ろくに金になるような装備はしてねぇからな」

「というか、お前を雇うとき支度金として200デナル渡したが…お前、そんな金、なんにつかったんだ?」

「…え?いや、ほら、手切れとして当面の生活資金を渡しただけでさぁ。HAHAHA」

「…まさか、人を雇って、
酒場女を殺したわけじゃないだろうな?」

「ちょ、ダンナ。俺がそんな鬼畜外道に見えるのかよ?」

「否定はしない」

「簡便してくれよダンナ
そりゃ、酒場のツケとかも払ったけどさぁ…」

「はぁ、まぁ、お前はいい。
さてどうするかな。」

「この街には闘技場があるみたいだぜ。
ならやることは一つ!」

「いや、レベルはもう上がっているし、
特に闘技場にいく理由も無いだろう?」

「何いってんだ。
賭け金当てに戦うんだよ!」

「・・・・・・・」


「ん?なんだい。今は武闘大会は開いてないぞ」

「ああ、そうですか。じゃあ失礼…」

「ちょい待ち!武闘大会はやっていないが、集団戦ならやっているぞい」

「集団戦?」

「簡単に言えば、バトルロワイヤルってことだ。目の前にいる奴ら全員倒せばいい」

「強いものが尊ばれるのが闘技場だ。ま、当然だがな。
勝てば勝つほど、出資者から賞金が出るぞ」

「集団戦…
バトルロワイヤルを何回も繰り返すってことか?」

「んーちょっと、言い方が悪かったな。集団戦の最中に、倒した相手の数によって、賞金が出るかが決まるのさ。三人倒せば5デナル。六人倒せば10デナル。10人倒したら、60デナル…もし最後まで倒れていなかったら250デナルの賞金が出る」

「なるほどね」

「あと、とっておきの情報だ…武闘大会と違って制限が無く何回でもできるぞ。さらにいうと倒されても、ちゃんと治療が受けられるから、体力が全回復した状態で再戦できるってわけだ」

「まぁ、その代わりえられる経験が少ないし、集団戦じゃ、幾ら強くても周りから攻められて倒される可能性もあるがな」

「なんか、乗り気じゃないな?」

「賭け試合ができないからなぁ
そんなに成長効率もよくねぇし」

「はぁ、やっぱり賭けか」

「まぁ、やってみたらどうだいダンナ?
俺は昼寝でもしているよ」

「ああ、そこで待っていろ」

というわけで、集団戦(バトルロワイヤル)に参加したダンディだが、防御力ゼロの裸に木の棒で暴れるという愉快なスタイルで、楽しい仲間相手に奮闘するものの、会えなくダウン。あまりにもあっさり倒されるので、悔し紛れに十回ほど挑んではみたが、結局、さしたる戦果もだせずに戦いを終えた。

「三人も倒したのか、たいしたもんだ。これが賞金の5デナルだ」

「ハァ、ハァ、ああ、ありがとう」

「お、ダンナ。三人も倒したのかい?すげぇじゃねえか」

「三人しか、だろう?」

「あのなぁ、アンタは軍人でも傭兵でもねぇだろう?
大体、裸で木の棒一つで戦うんだ。プロだってあっさり倒されることもある。専門外なら十分、十分」

「はぁ、そうか…
まぁ5デナルなら、今夜の宿代程度にはなるな」


「ふぅ…マスター、何かいい仕事をはないものかな」


「そうですね…ハルラウス王はよく傭兵を募集していますね」

「傭兵ねぇ…」

「あと、デリナード伯爵が、領内に盗賊が住み着いて困っている、という話も聞きました…盗賊関係なら、ギルドマスターもスーノの旅人を襲っている盗賊達に懸賞金をかけたって話もあります」

「盗賊退治、か…」

「まぁ、たまにこの近辺の村の者が助けを求めにくる場合もありますね。報酬は、金じゃなくて、チーズとか、小麦とか、そんなのばっかりですが」

「…ああ、ありがとうマスター」

「お、ダンナ。ここにいたのか。
ああ、マスター俺にも一杯…」

「いくぞブンドゥック!」

「お、おい、ちょっと!?まだ飲んで…」


「金が無いからとくすぶっていても仕方が無い!というわけで、スーノのギルドマスターから仕事を貰ってきた」

「…で、どんな仕事だ?」

「街道で商人を襲っている脱走兵の討伐だ!」

「ちょ、待て!
脱走兵だと!?」

「…何か問題でも?」

「大有りだバカ!
脱走兵は正規軍と兵装が同じなんだぞ
盗賊団と同じだと思ったら返り討ちにあう!」

「…たまにお前は、俺が雇い主であることを忘れるな」

「…とにかく、相手の数が問題だな
もし、数が上回っていたら、迷わず逃げるからな!」

「…あ、ああ。わかった」
しかし、脱走兵は見つからず、無駄に時間は過ぎていった。
そして、その間に手持ちの食料と資金は消耗していき…

「…ぐわぁあああ!」

「どうしたダンナ!?」

「…これを見ろ」


「…おいおい、いよいよ末期だな!?」

「もう、我々は瀬戸際にたっている…意味は分かるな?」

「…何考えてんだ?」

「一つ、お前には、
俺に対して正しい認識をもってもらいたい」

「…なんだ?」

「俺は、自分と、自分の部下が一番可愛い
…意味が、分かるな?」

「…つまり、それ以外の奴らは
愛情と保護の対象外ってことか?」

「そうだ。
で、お前はどうだ?」

「はぁ、しゃあねぇな。
まぁ、俺もつきあうさ…」

「よし、では…見つけた弱小パーティを手当たり次第に襲うぞ!」
最早おいつめられたダンディ一行は、飢えた狼と化し、手当たりしだいの弱小パーティを襲っていった。といっても、幸か不幸か存在したのは、全部が全部、小さな盗賊団であり、結果的には良いことをしたとも言える。

「やれやれだな…」
だが、被害も決して少なくなかった。だが、資金難ゆえに補充がままならず、当初十六名いた一行も、いまや十名程度になってしまった。


「兵を失った分、捕虜をえたが…
この捕虜達…どうしたらいいと思う?」

「…あんた、捕虜の扱いはしたことないのか?」

「ないさ、何かあるのか?」

「そうだな、捕虜にした奴は、説得して仲間にすることもできるが、まぁ、そんな奴は少ないな。あとは解放するか…」

「するか?」

「売るか。だな」

「それだ!
売ろう、バンバン売っちまおうじゃないか!」

「人の事はいえねぇけどさ…アンタも随分とまぁ、
仕方がねぇ人間の分類にはいっているぜ?」

「うるさい。
俺は、俺自身と仲間以外はどうでもいい。
お前は助けてやれるが、盗賊なぞ助ける気は無い」

「へいへい…じゃあ、奴隷商人を探しましょうか。捕虜を売るには奴隷商人にお願いするしかねぇからな」

奴隷商人はすぐに見つかった。スーノの北ウグザールにいたからである。
奴隷商人は、ダンディ一行に柔和な笑みを浮かべて、手を差し伸べる。


「分かってくださいますよね?我々は、そう、とても優しく、いたわりのある、善意あふれる仕事をしているのです」

「全くですな。本当なら殺す所を、生かしておいて、しかも自由になれるチャンスまであたえる…まさに慈悲の塊といえるでしょう」

「本当にそうです。我々のようなものを聖人というのでしょうね…」

「…で、アンタが金で買い取った捕虜から、身代金を得られなかったらどうなるわけだい?」

「ガレー船の漕ぎ手の生活が、いかなるものか親族に話をすれば、大抵はお金をだすものです。まぁ、親類縁者がいない捕虜は…ちゅ♪」

「…ウゲッ」

「第二の人生は、最初の人生より辛くなるかもしれませんが、でも、死ぬよりはマシでしょう。そう生きてこそ人は幸せをかみ締めることができるのです。ああ、生きているって素晴らしい!」

「本当です…ああ、神よ、世界は美しい!」

「…やれやれ、付き合いきれねぇ」


「おい、見ろ!73デナルで売れるぞ!十人だから…730デナルだ!」

「こりゃ、結構な収入になったな」

「決めたぞ、ブンドゥック!人間狩りだ!」

「人間狩りって…
そんな捕虜なんて狙ってとれるもんじゃねえぞ?」

「狙って、できる奴を狙うんだよ」

「はぁ~、奴隷商人なんて一番メンドクセもんやらなくたってさぁ…」

「くくく、我ながら素晴らしアイデアだ…
俺の肥やしになるがいい…」
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